売り込まないのに来場が増える理由?ーガイド型マーケティング事例3選【実例資料付き】

価格高騰、情報過多の現代において、見込み客にとって家づくりは、より難しく、より複雑になっています。
見込み顧客が抱える困難や負担は、想像を絶するものになっています。昔と違って、値段も高いし土地も見つからない。自分たちの理想を純粋に追求できるような状況ではなくなっています。 そんな中、顧客の心情にある変化を感じています。表面上では行動を起こしながらも、実は無意識にSOSを発信し続けている。 どこかで、すくい上げてくれる、手を差し伸べてくれる、そのタイミングを待ち続けているように感じます。 九州エリア・N工務店のお声 |
家づくりを考える人の多くは「気になるけど、まだ決められない」。その迷いは、「助けてほしい」というサインかもしれません。
この記事では「売り込む」ではなく「導く」ことで、イベントからの問い合わせを劇的に増やした住宅会社の事例を紹介します。
「決めていない」のではなく、「決められない」お客様に寄り添う
こんなお声を、中部エリア工務店の社長から伺いました。
個別相談の来場が増えている。この一年、家づくり相談に来場が増えています。 私たちの活動によるものもありますが、そもそもの需要が増えているようにも感じます。 今は、見込み客それぞれの個別の問題が非常に深刻。ほとんどのお客様が、家づくりに迷走してしまうのが仕方ないくらい、情報も多軸化。だから「私に合わせて話を聞いて欲しい」そんな心理が、理由の一つなんだと思います。 中部エリア・L工務店社長のお声 |
お客様は「誰かに導いてほしい」。
だからこそ、私たちの役割は「売り手」ではなく「ガイド」になること。商品を押し出す前に、まず不安を理解し、安心を届ける。それが信頼の第一歩になる、という状態にあるのではないでしょうか。
ポイント①「ガイド」となる戦略で勝つ、相談会ページ
個別相談会の来場が増えているL工務店。相談会の告知ページの構成は、以下のようになっています。
| 冒頭:共感 | 「ご不安・お悩みに寄り添います」「共に解決策を見つけ出します」 |
| 第一段落:悩み解決 | Q&Aで想定される質問の回答を提示・一般論 |
| 第二段落:気づき |
現実は一般論で対応できるものではなく、ケースバイケース。お客様はこの事実に気づいていないことが多いため、指摘する。 ex.「庭を広く取りたい場合や趣味のための広い収納スペースが必要な場合、建ぺい率が低い土地では調整や妥協が必要になることもあります。 |
| 第三段落:導き | だからこそ、相談会で一緒に考えましょう |
| 第四段落:寄り添い | 既に様々な情報を調べていることを想定し寄り添いの姿勢 |
| 第五段落:申し込み | 相談会申込フォーム |
【戦略】「この会社なら私の話を聞いてくれそう」という安心感を生む
【結果】コンスタントに申込者を獲得
この事例が示すのは、ガイドとは単なる優しい言葉ではなく、顧客の不安に具体的な行動で応える戦略であるということ。これを意識できるかどうかが、イベントページの成果を分けます。
ポイント②SNSでも「ガイド」の姿勢を一貫させる ― Q&A発信の効果
L工務店では、インスタグラムやYouTubeでも「ガイド」としての発信を実施。
![]() |
特に、見込み客の疑問に答えるQ&A形式の動画を、月平均10本公開。
など。 一方的な答えではなく「お客様の状況によって違うので、一つの答えを導き出せない」と正直に伝え、「だからこそ相談が大切です」と導く。 |
ここで大切なのは「相談会に来て欲しい」という気持ちを押し付けるのではなく、営業と同様に丁寧に回答する。
この「押しつけない姿勢」が信頼、安心感を生み、相談会申込へとつながっています。
SNSを「宣伝の場」ではなく、迷うお客様を導く場にする――この一貫した姿勢こそ、成果を生むSNS活用の本質です。
ポイント③「売り場」から「ガイドの場」へ ― 土地相談会の成功事例
関東エリアのA工務店。従来は、土地相談会を
| お客様の希望や状況をしっかりとお伺いした上で、「土地の探し方」や「土地の候補」をご案内します! |
というスタンスで運営。しかし問い合わせはほとんど獲得できませんでした。
戦略を見直す中「来場者の多くが、既に土地の比較情報や候補地を持っていた」ことに着目。だとすれば
| 気になっている土地のこと、プロがアドバイスします! |
という切り口は、引きになるのでは?との仮説を立て「土地のセカンドオピニオン相談会」の開催に切り替えました。
- ご検討中の土地を「中立の視点」で判断します!
- ライフスタイルにあう環境か、本当にこの土地で大丈夫か、売買に関わらない中立な立場からアドバイスします。
自社の紹介がメインでないことを強調し「不安を取り除く」「寄り添う」を徹底的に意識。
その姿勢が共感を呼び、公開直後から新規来場を獲得しました。「売り手」から「ガイド」への転換が、成果につながった好例です。
まとめ:「お客様の迷いに寄り添う」ことが、集客の原点
今の住宅WEBマーケティングで成果を分けるのは、どれだけ自社をアピールできるかではなく、どれだけお客様の迷いに気づき、言葉にできるか、です。
家づくりを検討する人たちは、正解を探しているのではなく「信頼して話を聞いてくれる相手」を探しています。
その想いに応えるために、情報発信を「説明」から「ガイド」へ変えていく。
この視点の転換こそが、これからの工務店集客を強くする、第一歩です。
この記事を書いた人
株式会社ゴデスクリエイト/上田かおり |
※ご入力いただいたメールアドレス宛に、実例集を送付いたします。


